枚数が多いので写真中心で。
朝、奇跡的に晴れ間が出てきた。
6時に宿を出発、途中コンビニで朝食のバケットサンドを買って、
会場のグリーンピア津南へ向かう。
6:30 すでに参加者の人がバイクを車から降ろして準備を始めている。
それにしても、みんなバイクスタンドとか立てて、
本格的に調整・組み立てしてて少しビビる。
自転車を横に倒してそのまま放り込んできた僕とは違う人種だ。
スタートが近づくにつれ気温も上がってきてウェアに迷う。
いろいろ持ってきてよかった。
直前まで着たり脱いだりして、結局、
Rapha Core Jersey、ProTeam Light Weight Gilet、下はASSOSのビブショーツ。
レッグカバーをしなかったことを、後に後悔することになった。
Hはハードコース、8番と番号が若いのは名簿が50音順だからみたいだ。
果たして4つのエイドがシールで埋まるのか・・・
そしてスタート、ほぼ最後尾で走り出した。
(8:00)
グリーンピア津南からすぐに下りが続き、
中津川沿いに出た後は徐々に登っていく。
稲穂が輝いていて美しい。
最初の本格的登りの途中、前倉橋で小休止。
第一エイドステーションはこの先、斜度マシマシの激坂の向こうだった。
「きつかったですねー」と言いながら写真を撮る人も多い。
そうは言いながら、まだ余裕の皆さん。
1つめのエイドステーション(AS)、山源木工。
(9:00)
天候が良く、激坂を上ってきたせいで、汗が噴き出る。
最初の補給食はお蕎麦。
そして、山の幸の盛り合わせ。煮物、あえ物がおいしい。
こごみは水煮の保存食かな。
きゅうりのみずみずしさ、みょうがの酢漬けもいい。
ここから川へ降りると蛇淵の滝へ行けたんだ。
事前に何も調べていかなかったので、今更写真を見て知る。
向こうに見える山並みが、地球を感じさせる。
9:20出発
この辺まではなんとなく一緒のペースの人たちがいた。
そして、今回一番の感動、自然編。
棚田と鳥甲山と、自転車。まさにジオサイクリング。
秋山郷で稲作が始まったのは明治以降のことだとか。
鈴木牧之が訪れた頃は、ほそぼそ畑作でとれたものや木の実などを食べていたという。
とある分岐で誘導ボランティアに従い国道405からそれる。
川を渡り屋敷という集落を抜けると、再び登りが始まる。
さすがに中腹のトンネルでこの山を越える。
しかしその後も登り基調で標高は1000mを越えた。
そして、今日の最高標高地点の給水所。
ここから6kmの長い下りだと言われた。
(10:45)
体が冷えたので途中でジレを羽織る。
途中一度登って、そこからさらにひたすら下る。
下りきったところで、脇道へ誘導される。
押して歩け、と。
そして、吊り橋を渡る。
歩くルートがあるのは珍しいのでは。
そのすぐ先に2つ目のエイドステーションがあった。
(11:10)北野天満温泉学問の湯
ゆずのドリンクとえごまのお餅、カボチャとレーズンのサラダ、漬物。
普通のお餅も勧められる。
お汁粉と砂糖醤油があったが、こちらで。2個勧められたが、1つだけ。
空腹とかハンガーノックとは程遠いライド。
この辺の稲刈りシーズンはこれからのようだ。
平場より2週くらい遅いのかな。
段丘の端っこまで来た。ここは栄村、流れるのは千曲川。
そうか、毎日自宅で見ているのはこの川の河口なんだ。
これを下ると我が家まで行くということか。
昨夜、宿の近くの踏切でもたまたま引っ掛かったけど、
今日もまた、数少ない飯山線の列車に出会う。運がいい。
一応、昼食扱いの第3AS。
廃校になった校舎を利用したトリエンナーレの施設。
(12:20)
新米のおにぎりと神楽南蛮みそ、煮物(大根、きくらげ、ニンジン、こんにゃく、ワラビ)、小芋のあまじょっぱい煮物、漬物、きのこ汁。
おなかに余裕があればお代わりしたいおにぎり。
すっかり最後尾に近い位置で定着。
ここまでに膝の痛みがかなりひどくなっている。
ミドルコースにしようかとも思うほど。
しばらくマッサージをして出発。
(12:50)
平坦や下りはともかく、少しでも踏むと両ひざとも痛みが出る。
前を走る人に合わせて何とか河岸段丘への登りを上る。
段丘上は比較的平坦な道。
調子に乗ってペースを上げて何人かパスする。
この段丘面は畑作が多い、そばの花が満開だった。
ミドルコースとの分岐、
ヘルメットのシールの色を見た誘導の人に、当然のように左折(ハードコース)へ促され、従う。
なんとかなるでしょ。激痛だけど。
緩やかな下り坂をただひたすらまっすぐに。
反対に登ればゴールのグリーンピア津南へまっすぐなのにね。
下りに下って-250m
(14:20)本日最後の第4エイドステーションは、今日の最低標高約260m。
そして15㎞先のゴール、グリーンピア津南は700m。トホホ。
気を取り直してまずは補給。
ふわふわのロールケーキにかぼちゃの焼きプリン、
キュウリの浅漬けとずいきの煮物。
味の甘辛といい食感の違いといい、とてもバラエティに富んでいてよかった。
おなかはすいてないけど、美味しくいただいた。
でもさすがに、ヨーグルトとサツマイモのケーキは遠慮した。
足湯もあり、早い時間の人は浸かって疲れをとったようだが、
時間のこともありパスした。
地元らしきグループの長老が4時から雨の予報だと言い出し、
そそくさと出発していったこともある。
(14:40)
ここからの道は清津川の支流釜川沿いに集落をいくつか抜け、
最後に一気に河岸段丘の上へあがるというルートだった。
痛みで全く力が入らない中、似たようなペースの人の後をついて無心にペダルを回す。
今はただ、膝が痛いだけだ、それだけだ。
と言い聞かせて痛みを我慢するしかなかった。
いよいよ段丘の上への本格的な登りが始まった。
この辺で第4エイドから一緒だった人にもいよいよついていけなくなってきた。
最後の給水所。
私の後には、ファットバイクの人、ビアンキエアロの人、年配の女性、それに小径車の人くらいか…
恐るべしジオサイクリング。
尾根への最後の登りになり、
今日ずっと控えていたダンシングでのクライムを開始。
膝痛はシッティングで踏むとひどいが、ダンシングだとかなり緩和される。
そして体重を使ってトルクもかけられる。
しかし、長い距離のダンシングはこれまでは心拍が上がって続かない。
ゆっくりとしたペースのせいか、
膝痛よりましという相対性理論のせいか、
このときは快調でいつまでもダンシングで行けるような感じだった。
ペースを作ってくれていた人をパスしてそのまま登った。
というか登りはシッティングできない状態だった。
少し前まで雨が降っていたのか道が濡れている。
そして短い下りの後、
(15:50)ゴール
僕のゴールから少しすると最後の人がフィニッシュ。
係の人の会話から参加83人が全員完走したようだ。
数えたら僕の後ろは4人だったので、79位ということだ。
完走の証。
そして参加賞の新米(右)とガラポンの景品のなめこドレッシング。
途中はきつくて仕方なかったが終わってみると、
何かをやり切った時特有のなんとも言えないほのかな感傷が沸く。
駐車場の車の屋根にも水滴が多く残っている。
ここも雨がしっかり降ったようだ。
サイクリングをしていた僕らは一度も雨にあたることはなかった。
運がいい。これで雨だったたら、僕はどうしただろう。
多分DNFになり、イベントの印象も変わっていただろう。
ボランティアの人にお礼を言い、
ノロノロと片づけをする。そしてグリーンピアの温泉へ。
大浴場は建物の上層階にあり、展望風呂になっている。
ゆっくりマッサージをして温まる。
帰りにホテルの売店を覗き、お土産を少々購入して帰路についた。
さっき自転車で下った道を下っていると雨が降り始めてきた。
また来よう。