落車には必ず理由がある。大体は油断と過信だ。
でもその結果、昨日はゆっくり分水資料館を見学できた。
出発の地をメイワサンピアにしたのは、ライド後にひとっ風呂もらって帰るつもりだったから。それは叶わぬこととなったが。
7時15分出発。
土曜でしかも時間が早いので、いつもの北国街道旧道ではなく県道を走って弥彦へ。
途中小雨にあう。朝方から若干大気が不安定だ。
8時、弥彦は参拝の人もまばら。
商店街の中の食堂。木枠がいい味出してる。
弥彦から国上へまっすぐ向かう県道2号はなんかすきになれない。
旧道を麓集落を抜ける。
さくらの湯の裏側を抜け、長辰という集落で県道へ出る直前に細い道へ入る、
この国上への抜け道は最近発見した。
なんの花だろう・・・
道は「てまりの湯」と酒呑童子神社へ通じている。
更にそれを過ぎると新しい道が。
先日、国上山の帰りに見つけた激坂を今日は反対側から、下る。
大河津分水を渡るのは渡部橋、河口の野積橋と上流の大河津橋のちょうど中間の橋だ。
めったに使うことがないな。
寺泊に入ってからはR116号をさけて田んぼの中の道を走る。
今日は向かい風がずっと吹いている。23-27km/hで進む。
振り返ると黄金色の平原の向こうに弥彦山。天気も次第に上向き。
海沿いの上空の雲もこの後次第に消え、さわやかな青空が広がってくる。
道沿いに奇麗なお寺があったので止まって写真を撮った。
長岡の震災のあと再興したらしい建物は立派だ。
その隣の農家。歩いたらクリートにべったり土が着いた。
国道116号を横切って旧和島村へ。
踏切を渡る、小島谷の駅が見える。
この先商店や自販機が不安なので、駅前で水を補給。
正解だった。
とりあえずトゥールモンドのパン屋を除くが・・・
営業時間は10時から、今は9時20分。
近くにある住雲園に戻り、立ち寄ることにした。
正門脇の木戸が開いている。
見学は無料、自由に入れるようだ。
木造の母屋と土蔵、敷地内には池のある庭園、庭は裏山へと続いている。
その裏山の木の中に鳥居が見えるので奥にお社があるのだろう。
久須美家の所有だったという贅を凝らした邸宅は、
しかし、どことなく寂れた感が漂う。
自治体の管理らしいがやはり手入れが往時のようにはいかないからだろう。
しばし見学ののち、補給にういろうを食べて出発。
この先、目的の西山丘陵(林道)はすぐそこのはずだ。
ほどなく久須美酒造の横を通過。
この週末、新潟は稲刈りのピークだな。
今日はカメラも持参、頭を垂れる黄色い平野の景色を撮るのも目的のひとつだ。
この集落から林道へ上がります。赤いトタン屋根は浄元寺というお寺。
程よい勾配、涼しい木陰。
下調べではこの先の分岐を右へ行くと尾根沿いに道が続いていた。
その通り右折すると砂利道になった。
じきに舗装に戻ると勝手に思い込みずんずん進むが、どんどん登りが続き、
ダンシングすると後輪が空転しまくる。ロードはダート向きじゃないんだ。
グーグルマップを見て、この道はずっとこのまま砂利のままと確信、引き返すことにする。間違えて入った林道だけど、ちゃんとした機材ならダートも楽しいかもしれないと思う。
舗装路に戻り快調に走る。
尾根を越えてコーナーを下る。そしてここが事故現場。
この少し前から下りに入って路面が濡れていた。今朝の雨の名残りだろう。
一つ前の左コーナーでも後輪が一瞬滑ったがすぐにグリップは回復してクリア。
しかし次の右コーナーで転倒した。
少しスピードを抑えようとブレーキを軽く掛けた瞬間に、両輪のグリップが失われ滑り始めたことがわかった。
その瞬間は、
( あれっ、今度は前後輪同時に滑ってる、
やっちまった、こりゃだめだな~、転倒するな~ )
などと思った。実際は一瞬で転んで滑ったんだけど。
取り敢えず立ち上がり、自転車を確認。
変速もなんとか普通に動きそう、パンクもしてない、よかった。
ウェアは右肩と右前腹が泥だらけになった。
右腰、臀部に大きな擦過傷、これくらいのは初めてだ。かなり痛い。
他、右膝下に小さな擦過傷、右肩打ち身、右腕外側に小さな掠り傷、左人差し指付け根に小傷。
今、毎日見てるグランツールの選手もよく落車でケガをしたまま走っているが、
こんな感じなんだなぁ。
江口だんご屋でランチの予定をあきらめることにした。
痛いのと、早く戻って治療しなきゃ、というのもあるが、
この身なりでは無理だと思ったのも大きい。
それにしても、思ったより被害が少ない。
ジャージもレーパンも破けてない、
体の露出していた部分にさほど大きなキズもない、
それに背中に背負ってたカメラがほぼ無傷だった。
どうゆう転び方だったのだろう。
KUOTAは、
右シフター上部ガリ傷、右ハンドル外側バーテープ破け、
右ペダル外側ガリ傷、ディレイラーガリ傷。
なんとか普通に動くようだ。若干変速に違和感がある気がした程度。
改めてブレーキを掛けたまま自転車を押してみると、
ツルツルとオイル上のように滑るじゃないか。
靴も滑りやすい。こりゃ滑って当たり前だと思った。
でも、この滑りやすい路面のおかげで転倒後に体も滑って、
ケガの度合いや衣服の損傷が軽減されたのだろう。
丘陵を降りて県道を三島から与板へ向かい、新潟へ戻ります。
あーあ、残念。
自分のちょっとしたミスなので仕方ない。
いい経験になった。
あとで他のブログで知ったけど、この手の林道はこの時期になると、
路面の苔や藻類が増えるので「そろそろおしまい」なのだそうだ。
何事も経験値を積むことが大事だな。
楽しみのランチがなくなったし、あとはたらたら帰るだけなので、
あまり補給とか気にしないで良くなった。
お腹も空いたので食べたいものを食べようとコンビニに。
普段長距離に出るときはあまり油物を摂らないけど、もういいや今日は。
与板で渡る橋を間違えたら、こんなサイクリングロードに。
一応つながっていた。
一旦渡った川を黒川堰とかいうところで戻る。
抜け道なのか車がよく通る。
改めて与板橋を渡り、信濃川右岸を大河津分水へ向かう。
今日は、大河津分水資料館に立ち寄って学びの日としよう。
途中追い風でTT区間を30km/h以上で快調に飛ばして着きました。
立派な施設だ。
手前の堰のようなところに行くと、魚道観察室のサイン。
スロープを降りて行くと、入り口が。
中に入るとさらにエレベーター、これでB3へ。
なるほど、魚道として確保されている水路の水中の様子が横から見れるようになっている。
細ながい部屋に小窓が3つ。
そのうちの一つには小魚の影が・・・
近づいてカメラを向けるとなぜか魚がたくさん見えてくる。
数もふえてくるような。。。手をかざすと寄ってくるような。
しばし、むじゃきに撮影を楽しんだ。
洗堰という堰を渡る、信濃川本流への流量を調整する堰だ。
2000年に大正時代からの先代の堰に変わり稼働を開始している。
そして資料館へ。
1897年に起きた未曾有の大洪水、「横田切れ」の特別展示期間のようだ。
ほぼ新潟平野全体が水没した。
堤防は魚沼、長岡など至る所で決壊し続け、そして横田で大きく決壊した。
この水害全体を「横田切れ」というとの説明。
当時は、大河津分水も、自宅目の前を流れる関屋分水もない。
新潟は現在の海岸部に砂丘が発達したせいで、川が蛇行し内陸は水はけの悪い土地だった。
建物は1-2階が展示、3階がライブラリー、4階は展望室になっている。
全く人がいないわけではない。ぽつり、ぽつりと見学者がいる。
4階の展望室にあった分水路の模型。
気温も30℃を割るようになってきた。
暑さも軟らぎサイクリングには気持ちのいい気候になっている。
刷毛で引いたような雲が現れる空、秋だ・・・。
分水から上流を望む、左が本流、右が分水路。
その名も分水駅。
農村環境改善事業的なサイクリングロードは、整備も不良でとても走りにくかった。
近所の子供が遊びに行く時に使うにはいいけど、ロードバイクには向かない。
自転車行政がもっと進歩して豊かな社会になることを願います。
本日のライド終了。約90kmでした。
ヘルメットも割れていた。
ヘルメットの必要性を身をもって体験した。
傷の治療はサランランップ療法をトライ。
結果はどうなるかな。
この汚れ。。。
普通にまず、1回洗濯
→ウタマロ石鹸を使って部分的に手洗い×2~3回
でほぼわからないくらい綺麗に白くなった。
(この写真は右肩の洗浄終了後に撮ったもの)
すごいぞウタマロ石鹸!
自転車乗りの神器だ。
追伸(2016/9/26)
一応擦過傷の画像も載せておこうと思ったので。。。